NUKOTE ポリウレアライニングシステム
ポリウレア樹脂とは
ポリウレア樹脂とはイソシアネートとポリアミンの化学反応によって形成された樹脂化合物です。硬化時間が数秒~数十秒と極めて早く、防水性・耐薬品・耐摩耗・耐熱に優れ、様々な変状要因から基材を保護するライニング材です。また400%以上の伸び率を有しているグレードもあり、下地のひび割れの発生や挙動に対して高い追随性を発揮すると共に、軍事施設やプラント施設、主要建物の防爆対策としても注目されています。
NUKOTE ポリウレアの耐薬品性
浸漬薬品名
| ST
| XT-Plus
| BG/JF-HM
| PA
|
20%塩酸
| ○
| ◎
| △
| ◎
|
33%塩酸
| △
| ◎
| ×
| △
|
20%硫酸
| ◎
| ◎
| ○
| ◎
|
50%硫酸
| ×
| ◎
| ×
| ×
|
70%硫酸
| ×
| △
| ×
| ×
|
10%硝酸
| △
| ◎
| ×
| ○
|
40%硝酸
| ×
| △
| ×
| ×
|
5%酢酸
| ○
| ◎
| ○
| ○
|
10%酢酸
| △
| ◎
| △
| △
|
50%クエン酸
| ◎
| ◎
| ○
| ◎
|
10%フッ化水素
| ×
| ◎
| ×
| ×
|
50%水酸化ナトリウム
| ○
| ◎
| ×
| ○
|
50%水酸化カリウム
| ○
| ◎
| ×
| ○
|
50%硫酸ナトリウム
| △
| ◎
| ×
| ○
|
水(82℃)
| ◎
| ◎
| △
| ◎
|
NUKOTE ポリウレアの耐摩耗性
グレード
| 摩耗減量(mg)
| 平均値(mg)
| |
ST
| ①
| 4
| 3
|
②
| 2
| ||
XT-Plus
| ①
| 17
| 14
|
②
| 11
| ||
BG
| ①
| 2
| 3
|
②
| 3
|
デーバー式摩耗試験
試験条件
]IS K 5600ふ9: 1999塗料一般試験方法一第5部:塗膜の機械的 性質一第9節:耐摩耗性(摩耗輪法)に準じ行った。 1)摩耗輸の種類:CS-10 2)荷重:9.81N (lkgf) 3)試験回転数:1000回 |
ポリウレアライニングシステムの特徴
1、施工が早い、硬化が速い
スプレー塗布による施工で1日あたり数百㎡の施工が可能。吹付後、硬化に要する時間は数十秒~数分で、施工後1時間程度で歩行可能、条件によっては数時間で供用可能です。
2、優れた耐薬品・防食性
耐薬品性能の高いグレードで50%硫酸への長期耐性を有し、様々な腐食要因(酸・アルカリ等)から基材を保護します。
3、高い耐摩耗性と耐候性
JIS規格、塗料摩耗試験においても試験後塗膜損耗量3mg (ST) と他のライニング材料に比較して格段の耐摩耗性を有します。また、その高い耐候性から、屋外でも長期間安定した強度を発揮します。
4、柔軟性とクラック追従性
400%という高い伸び率を持ち(ST)、従来の硬質ライニングで、は成し得なかった基材の形状変化に追従し、特にコンクリート基材のクラックには割れることなく追従します。
グレード別性能・性状一覧
品種
| 属性
| 特徴
| 耐熱性
| 引張強度
N/mm2 ASTM D-412 | 伸び(%)
ASTM D-412 | ショア硬度
ASTM D-2240 | 供用温度
(℃) | 硬化時間
(秒) |
Nukote
ST | 芳香族
| 標準グレード、
万能型 | 気体120℃
液体85℃ | 20
| 400
| 50
| -30~120
| 30~45
|
Nukote
XT-Plus | 改良型芳香族
| 耐薬品グレード
| 気体120℃
液体85℃ | 10
| 45
| 47
| -30~120
| 30~45
|
Nukote
JF-HM | 変性脂肪族
| 手塗りグレード
| 気体90℃
液体70℃ | 14
| 600
| 27
| 0~57
| 5min
|
Nukote
BG | 芳香族
| 手塗りグレード
| 気体90℃
液体70℃ | 10
| 950
| 20
| -20~90
| 1hr
|
Nukote
PA | ポリアスパラギン酸
エステル系 | 意匠性
手塗りグレード | 気体90℃
液体70℃
| 18
| 30
| 62
| -20~90
| 2hr
|
NUKOTEポリウレアライニングの施工
施工時の下地処理
コンクリート下地
旧塗膜・付着物除去後、素地のクラック・ピンホールなどをエポキシモルタルなどを用いて適切に処置し、十分に養生させてからポリウレアの塗布の作業に移ってください。